事故米を食用に転売、4社告発へ~農水省
農水省は22日、カビが発生したコメを食用に転売し流通させたとして、業者4社を神奈川県警に告発すると発表した。
農水省の発表によると、07年、カビが確認された事故米82トンを仕入れた「甘糟損害貨物」は、飼料向けに加工することを条件に「石田物産」に販売した。しかし、石田物産は、飼料向けに加工することなく「共伸商事」に販売し、共伸商事も事故米と知りながら食用米として転売した。その際、石田物産はコメの加工業者である「協和精麦」に依頼し、飼料向けに加工したかのように台帳を偽装していたという。
農水省は、食品衛生法違反などの疑いから、この4社を神奈川県警に近く告発することを決めた。一方、共伸商事は、NNNの取材に対して「仕入れ時も販売時も事故米として処理している」と話し、不正はなかったと主張している。
また、農水省は、調査をしていながら偽装を見抜けなかったことについて「調査のやり方などを真摯(しんし)に反省する」と述べている。
流通した事故米の一部は焼酎の原料に使用されたが、焼酎メーカーは「コメの品質には問題はなかった」と説明している。