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恵方巻に“異変”──14.2%値上げ、「ちょっとずつ」食べ切りが人気 今年の節分は「3日」にあらず【#みんなのギモン】

2025年1月31日 9:25
恵方巻に“異変”──14.2%値上げ、「ちょっとずつ」食べ切りが人気 今年の節分は「3日」にあらず【#みんなのギモン】
「2月3日」というイメージが強い節分が近づいてきましたが、今年は日付を間違えないよう注意したいところです。材料の高騰で恵方巻の平均価格は大幅に上がり、1本で1000円超に。消費者の多様化するニーズを受け、食べ切りサイズが人気だといいます。

そこで今回の#みんなのギモンでは、「節分…今年は“要注意”のナゼ?」をテーマに解説します。

■ずれる立春…今年は「2月3日」に

忽滑谷こころアナウンサー
「まもなく2月。2月の最初の行事と言えば節分ですが、何日でしょうか?」

山崎誠アナウンサー
「2月3日のイメージがあります」

忽滑谷アナウンサー
「と思うでしょうが、そこが要注意です。今年の節分は2月2日です。そもそも『節分って2月3日から動くの?』と思っている方も多いでしょう。少し壮大な話になりますが、地球の動きと節分の日取りは関係があります」

「国立天文台によると、1年は365日ですが、地球が太陽を回る公転の周期は365.2422日と1年よりわずかに長いことから、立春の日付がずれることがあるそうです」

「節分は立春の前の日とされていて、今年は立春が2月3日にずれているため、前日の2月2日が節分になるということです」

山崎アナウンサー
「節分は地球規模の話だったんですね」

■2021年の節分も「2月2日」

忽滑谷アナウンサー
「面白いですよね。ちなみに、2021年も2月2日が節分でした。覚えていますか?」

桐谷美玲キャスター
「そうでしたっけ?」

山崎アナウンサー
「印象に残っていません」

鈴江奈々アナウンサー
「最近のことのはずなのに…」

忽滑谷アナウンサー
「コロナ禍ということもあってイベントを楽しむ雰囲気ではなかったので、なかなか印象に残っていない方も多いかなと思います。その前の1985年~2020年は36年連続で2月3日だったので、『2月3日が節分だよね』というイメージがついているかもしれません」

「今年は2月2日。うっかりしていると終わってしまいますので、ご注意ください」

山崎アナウンサー
「3日に節分だと思って豆をまいたとしても、2日に鬼に攻め込まれている可能性があるということですね」

忽滑谷アナウンサー
「先に来ている可能性があります」

鈴江アナウンサー
「ちゃんと2日に豆まきしましょう」

■恵方巻の平均価格、1本1094円に

忽滑谷アナウンサー
「節分と言えば、豆まきの他に何かしますか?」

刈川くるみキャスター
「恵方巻を食べる」

忽滑谷アナウンサー
「豆まきと恵方巻をセットで節分を楽しむと思いますが、その恵方巻に異変が起きているんです」

「帝国データバンクが調べたところ、今年の節分シーズンの恵方巻の平均価格(税込)は去年の958円から136円アップして1094円になっています。14.2%の大幅な値上げとなりました。影響しているのは恵方巻の材料の高騰です」

「欠かすことのできないコメは60%超、いくらが40%、鶏卵が10%、かんぴょうが30%、きゅうりが50%、のりが20%超とそれぞれ高騰し、中身が軒並み上がっています(去年11月末時点、前年同月比)」

「平均1000円を超えるのは、一般的な1本18センチ程度の商品です」

桐谷キャスター
「1本1000円を超えるとなるとちょっと高いなと思いますが、1年に1回の行事なので子どもにも経験させてあげたいなと思いますね」

■イオン、初めて「3分の1」を発売

忽滑谷アナウンサー
「縁起物ですからね。こうした中、各社の“恵方巻戦線”にも変化が起きています。スーパーなどで人気なのは、食べ切り恵方巻というものです」

「元々ハーフサイズの人気が高まっていたというイオンリテールでは今年、初めて3分の1サイズの恵方巻を発売します(予約終了の商品あり、取り扱いがない店舗あり)」

「『具材がいっぱいで食べるのが大変』『ちょっとずつたくさん食べたい』という声などに応えたということです」

鈴江アナウンサー
「スーパーなどでも色々な具材のものを見かけて『あれもいいな、これもいいな』と思うんですけど、(3分の1サイズの)これだったら色々食べられていいですよね」

■そごう・西武も幅広いニーズに対応

忽滑谷アナウンサー
「1本食べ切るとなるとかなりお腹にもたまりますからね。3分の1サイズはあくまで価格の高騰ということではなく、消費者のニーズに応えたということです。1本だと1490円の恵方巻が、3分の1サイズだと537円です」

「値段はきっちり3分の1とまではいきませんが、少食の方や一人暮らしの方にはこのサイズがいいかもしれないということですね」

刈川キャスター
「作るとなると具材も多くて大変なので、この食べ切りサイズでお値段も手が届きやすいとなるとすごく重宝しますよね」

山崎アナウンサー
「選択肢が増えますし、恵方巻は(多くの)種類が出ているじゃないですか。3分の1(サイズ)を食べたら、『もうちょっとお腹すいているな』と別のものを食べてもいいなと思いました」

忽滑谷アナウンサー
「いろんな選択肢が広がります。他にも、食べ切り恵方巻があります。そごう・西武でも幅広いニーズに対応するために、ハーフサイズやさらに小さい4分の1サイズの商品を去年より2割増やしました」

「これまで恵方巻と言うと、1本まるまる黙って食べ切るというイメージがあったかもしれませんが、『形式にとらわれずにイベントを楽しんでほしい』という思いがあるそうです」

■世相を反映…「1万円超え」の恵方巻

忽滑谷アナウンサー
「形式にとらわれないユニークな恵方巻を紹介します。大丸東京店では、今年の恵方巻を100種類まで増やしたということです。世相を反映した、1万円超えの商品があります」

「大谷翔平選手の功績をたたえてということなのか、『MVP巻き』(1万2800円)は玉子ではなく金ぱくのりを使い、その上にキャビアがのっているという贅沢な一品。食べるのがもったいないという感じですけれども…」

「ウニやいくらなどがのった贅沢な1本は『SHOGUN巻き』(1万円)です。さらに、大谷選手(にちなんだとみられる商品)の『50-50!』(3350円、ハイブリッド・ハーフサイズ)は、高菜巻きとのり巻きの2種類を楽しめます」

「消費者の多様化するニーズに応えたいということで、バラエティー豊かな商品が出ています」

山崎アナウンサー
「少しぜいたくな品になりますが、例えば海外から来られた方などはもしかしたら『こういった文化がある』と買ってくださるかもしれません」

鈴江アナウンサー
「フードロスにならないように、まず買ったものをしっかり、ありがたくいただきたいと思います。今年の(縁起がいいとされる)方角はどちらでしたっけ?」

忽滑谷アナウンサー
「西南西やや西です。各ご家庭でこの方角を探って恵方巻を楽しんでいただければと思います。無病息災を願って、様々な形で変化する節分を楽しんでみてはいかがでしょうか」

(2025年1月30日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)

【みんなのギモン】

身の回りの「怒り」や「ギモン」「不正」や「不祥事」。寄せられた情報などをもとに、日本テレビ報道局が「みんなのギモン」に応えるべく調査・取材してお伝えします。(日テレ調査報道プロジェクト

最終更新日:2025年1月31日 9:25
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