『笑点』メンバーが心境明かす~卒業発表の林家木久扇、85歳の決断に爆笑エール
笑点放送開始の3年後、1969年から54年にわたり番組を支えてきた最高齢メンバーの木久扇さん。代名詞である黄色い“おバカキャラ”で幅広い世代に親しまれてきました。27日放送の『チャリティー笑点』では、芸を次の世代にバトンタッチするなど決断した理由を語りつつ、「というわけで昇太さん、私に2000万円ください」という持ち前の“おとぼけ”発言で一同が爆笑する場面もありました。
【林家木久扇さん(85)コメント】
卒業っていう言葉はあまりぴったりしないと思う。私(笑点に何かあったら)出入りするし、テレビや本を書いたり原稿も続けますし。元気でございますから大丈夫です。私の所に座った若い方と、それから老かいなお2人(好楽さん、小遊三さん)が盛り上げて、たい平さんがワァーっと回していただくとね、もっともっと明るい面白い笑点になると思いますね。それを心から願っておりまして、いち視聴者として期待しております。
【三遊亭好楽さん(77)コメント】
57年間お世話になったでしょ。私が入門した時から兄弟子でずっといたでしょ。何もかもおんぶだったんですよ。これからはね、誰にごちそうになれるのかな(笑)嫌になっちゃうよね。最初聞いた時ぽろっと来ちゃった。だけどみんな明るく送ってくれるのは笑点らしくてとってもいいなと今ジーンときているところです。本当にお疲れさまでした。
【三遊亭小遊三さん(76)コメント】
僕トイレでね携帯電話で聞いたんですけど、腰抜かしましたね。これが運の尽きかなと思って(笑)噺家(はなしか)の鑑(かがみ)みたいな師匠でございますので、すべて何も無駄にしないんですよ。全部芸の肥やしになっちゃうというね、たまんない師匠でございましてね。とりあえず今ひとこと言わしてもらうなら、2000万円は諦めていただいて(笑)タンスの引き出しにあるでしょ? 貯金通帳とハンコが(笑)
【春風亭昇太さん(63)コメント】
もうね、カッコいいなと思って。たぶん木久扇師匠は他にやりたいこともたくさんあるんだと思うんですよね。自由にこれからやっていくと思うので、野に放たれたオオカミのような(笑)野生の生き物のように躍動してくれるんじゃないかな。いろんなことをこれからもやられて、時々笑点を助けに来ていただけるとありがたいなと思っています。
【林家たい平さん(58)コメント】
木久扇師匠は本当に120歳まで生きられて現役でずっといてくださるんじゃないかなってひそかに思っていたので、年を重ねるごとに何もしなくても人間って存在するだけで面白いしおかしいし何を言っても笑っちゃうんだなってそういう師匠なので、これからも僕たちそれから入ってくる若手たちにお手本を見せていただいて、僕たちを導いていつまでも楽しい木久扇師匠でいてほしいなと思っております。
【春風亭一之輔さん(45)コメント】
木久扇師匠はこんな面白くてかわいらしい人がいるのかというぐらい。観察しているといろんなものにアンテナを張っていますから、眼光が鋭いんですよ。こんなかわいくて眼光が鋭いのは、パンダぐらいなんです(笑) 次たぶんレギュラー、パンダじゃないか。どうやって世話していいか。それぐらい存在感のある師匠ですから、これから(来年)3月までいろんなことを吸収させてもらえたらなと思います。
【桂宮治さん(46)コメント】
笑点メンバーになって初めての収録の前日に家で夕方緊張して本当にどうにもならない時に、家の電話が鳴って電話を取ったら「木久扇ですけど、今宮治君緊張してるでしょ。僕にも最初の収録があったんだよ。怖いのわかるよ。でも明日はもうファミリーだから大丈夫だからドーンと来てね」と言ってくれて。すごく優しくて、バカじゃなかったんだなと思って(笑)こんな優しい人だったんだと思って、収録始まったら爆笑派ですし本当に優しいし、これからもどうぞよろしくお願いします。
【山田隆夫さん(67)コメント】
本当に師匠お疲れさまでした。聞いた時に、もう本当に言葉が出ませんでした。本当に「ちびっ子大喜利(1970年)」からいろいろ面倒見ていただいて本当に勉強になりました。師匠ありがとうございます。体に気をつけて頑張ってくださいね。
最後に、24時間テレビで昇太さんにおねだりした「2000万円が欲しい」という発言に関連して、木久扇さんに笑点メンバーから欲しいものを聞いたところ「本当は“純金”が欲しい。平和じゃないと金が値が上がる。後世に残してね、うちの孫たちが溶かして小判にする(一同爆笑)」と卒業後のプランを明かしていました。
木久扇さん卒業後の新メンバーは今後、『笑点』番組内で発表される予定です。
<林家木久扇 プロフィル>
1937年(昭和12)10月19 日生まれ
1960年(昭和35)8月、三代目 桂三木助に入門。桂木久男を名乗る
1961年(昭和36)八代目 林家正蔵 門下に移り、林家木久蔵となる
1965年(昭和40)二ツ目昇進
1969年(昭和44)11月9日『笑点』大喜利に初出演(当時の芸名は林家木久蔵・はやしや きくぞう)
1973年(昭和48)真打昇進
2007年(平成19)林家木久扇を襲名
2024年(令和6)3月、『笑点』卒業予定