平成のギャルアイテムが令和でも 背景には“流行の逆輸入” しっぽのキーホルダーにヒョウ柄
■TGCの会場を取材 若い世代が取り入れる“ギャルアイテム”
3月1日に開催された日本のガールズファッションを発信する『第40回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2025 SPRING/SUMMER』。来場者たちを取材すると、約20年前に流行したアイテムを取り入れている若者が見られました。ヒョウ柄のインナーに、ファーコートを着用した20代は、「SNSで見てコーデとかマネしてます」と話すと、「ディーゼルの服とか、(母親が)昔は好きで、お下がりとかもらってます。いまそれがはやってて」と平成を過ごしてきた40代の母親からお下がりをもらいながら楽しんでいるそうです。
また、しっぽの形をしたファーのキーホルダーをカバンにつけていた10代は、憧れのモデルやアーティストがギャルファッションを取り入れていたことから好きになったそうで、「“推し”の子がつけているのを見るとつけたくなる。みんなギャルのメイクや髪形をマネしたりしています」と友人の間でも広がっているといいます。約20年前に流行していたアイテムだと知らなかったそうで、30代の母親から「“これ、お母さんの時代にもあったよ”って言われて、そんな時代にもあったんだ!と思いました」と驚いたことを明かしました。
■ギャルは“日本特有のカルチャー”
では、なぜ平成ギャルファッションが若者を中心に話題になったのでしょうか。
『東京ガールズコレクション』でファッションショーの演出を担当する金子紗織さんに理由を聞いてみると、「(SNSで)韓国のアーティストもギャルをキーワードにファッションに落とし込んでいるなと感じています。ギャルカルチャーというのが、世界で類を見ない“日本特有のカルチャー”だったと思うんですよ。世界にないものが日本にあった。それが新たにリバイバルとして日本に流れてきた。両親がギャルだったとかもきっかけの一つだと思うんですけど、そういったところから(若者への)浸透が早かったんじゃないかと感じています」といいます。
■“令和のギャルカルチャー”誕生
10代から20代を中心に“平成ギャル”が注目されていることから、今回の『東京ガールズコレクション』では、“しっぽのキーホルダー”や“ファーのついたアウター”などを取り入れたステージが登場しています。
金子さんは、20年前の『東京ガールズコレクション』でも同じようなファッションが披露されているといい、「ファッションのトレンドって20年周期で変わるといわれてるんですけど、ただコピーというだけではなく、“令和のギャルカルチャー”として、今のトレンドのファッションと昔のギャルカルチャーがうまく融合されてるというのが面白いなと思っています」と話しました。