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経済アナリスト・森永卓郎「車は、もう一人のかみさん」 バブル景気を予測した男の愛車選び

2023年7月8日 22:00
経済アナリスト・森永卓郎「車は、もう一人のかみさん」 バブル景気を予測した男の愛車選び
これまでの愛車を振り返った経済アナリスト・森永卓郎さん

経済アナリスト・森永卓郎さん(65)が、これまでの愛車と人生を振り返りました。

森永さんは、1980年代後半の“バブル景気到来”をいち早く予測。2003年に出版した『年収300万円時代を生き抜く経済学』は、35万部を超えるベストセラーとなりました。そして、現在はニュース番組やバラエティー番組に出演するなど幅広い分野で活躍しています。

■オーストリア・ウィーンで出会った初の愛車

森永さんが、19歳で初めて手にした愛車は『フォルクスワーゲン タイプ1』。世界で累計2150万台以上が生産され、言わずと知れた自動車史に名前を刻む名車です。今回、登場したグレード1303Sは、ドライバーの視野を広げるために、それまでフラットだったフロントガラスを曲面ガラスにリニューアル。テールランプも大型化し安全性の向上化が図られました。

初愛車との対面に、森永さんは「まさに、これです! 父が新聞社のオーストリア・ウィーン支局長の時に買って、帰国してからも また同じ車を買った。大学2年生で自動車免許を取得して、父から借りて乗りました」と、再び買うほど父親も森永さんも気に入ったといいます。

森永さんは、フォルクスワーゲンの思い出について「(後方に)スキーキャリアがついてました。父がウィーンから、スイス・ジュネーブに転勤して、目の前にアルプスがあったので、毎週スキーに行っていました」と、少年時代のエピソードを明かしました。

約45年ぶりに愛車に乗った森永さんは「車の中は、現在の軽自動車より狭いかもしれない。父はずっと仕事で、ほぼ車に乗っていなかったので、(自分が)大学に通うのにずっと乗っていました。現在はダメになっちゃったんですけど、東京大学の構内どこに止めても大丈夫だった。車で教室間を移動するのもOKだった。車ブームだけど(当時の学生は)お金がなかったから、アルバイトをしてすごく安い車を買っていた」と、学生時代を振り返りました。

■森永卓郎、バブル景気を予測

森永さんは、1980年に日本専売公社(現在のJT)に入社。その3年後に結婚、翌年に経済企画庁へ出向すると、日本経済に関わる重大な出来事を予測しました。当時、森永さんは「“バブルが来るぞ”と、庁内に触れ回ったんですけど誰も信じてくれなかった」と振り返りました。一方、森永さん自身は埼玉県の所沢で中古物件を購入。バブルの恩恵で、購入から5年で価格が2倍になったといいます。

■愛車は夫婦でマニュアル推し

続いての森永さんの愛車は、1984年に登場した『トヨタ スターレット(3代目)』。6年ぶりのフルモデルチェンジで、後輪駆動から前輪駆動に変更され、室内空間が拡大されました。直線を基調としたボディーデザインに、新開発された1.3リッター、12バルブエンジンを搭載。走行性能が大幅にアップし、“かっとびスターレット”の愛称で人気となりました。

スターレットを選んだ理由について、森永さんは「これ、めっちゃくちゃ安かった。当時、新車を値切って60万円で買った。本当に何もついていない車で、エアコンもなかった。ハッチバックで、荷物がそこそこ載るんですよ」と、かつての愛車を振り返りました。

久々に、スターレットのハンドルを握った森永さんは、「ビートル(フォルクスワーゲン タイプ1)より運転がしやすいし、60万円とは思えない車。(当時は)マニュアルの方が安くて、運転が楽しいから愛車はずっとマニュアルでした。非力なエンジンの時は、マニュアルの方が便利ですよね。妻の方がよく乗っていて、今でも妻はマニュアルがいいと言っています」と、夫婦でマニュアル派だと明かしました。

■“テレビ局の勘違い”で、売れっ子コメンテーターに

現在は、ニュース番組のコメンテーターや、バラエティー番組に出演する機会が増えた森永さん。テレビに出演するようになった、きっかけについて「最初は、ローカル局で真面目な番組に出演していた。その後、バラエティー番組に呼ばれて、“新聞記事の気になる話題を、すべて男女関係に置き換えて解説するコーナー”に出演した。(当時)ディレクターは2、3週で行き詰まると思っていたらしいけど、2年続いた」と、初めは期待されていなかったそうです。

続けて、森永さんは「そんな中、キー局のニュース番組で、コメンテーターを探していたディレクターが、そのコーナーの私を見て、“なんだ、この人は! 一度、この人を呼ぼう”となったらしい」と、有名ニュース番組から出演オファーが来たといいます。

当時、森永さんは趣味で有名人のサイン入り名刺を収集。そのため、司会者のサイン入り名刺を条件に出演を快諾したそうですが「サイン入り名刺を手にした時点で、目的は達成したので生放送は流してやっていた。後から聞いたら、テレビ局の幹部がずっと放送を見ていたらしく、“なんだ、この人は! 司会者がどんな振り方をしても全部ついてくるし、まったく緊張した様子がない。コイツは大物に違いない”と、テレビ局の大きな勘違いから番組のコメンテーターに選ばれた」と、全国区で知られるようになった経緯を明かしました。

■森永卓郎「見た瞬間、大好き」 初めて一目ぼれした愛車

最後に登場した愛車は、森永さんの現在の所有車である2012年発売『ホンダ N-ONE』。ホンダが新世代の軽自動車として展開しているNシリーズの第3弾。小型乗用車に引けを取らない走行性能と、大人4人がゆったりとくつろげる居住性など、軽自動車の常識を超えたプレミアム軽自動車として高く評価されました。

N-ONEを選んだ理由について、森永さんは「今までは(愛車を)経済性で選んでいた。生まれて初めて一目ぼれした車なんです。これしかない! 見た瞬間に大好きになった」と、愛車との出会いを明かしました。さらに、N-ONEの利点について「テレビ局の芸能人用の駐車場は、すごい(高そうな)車が並んでいて、そこにこれが入るとすぐ見つかる」と、駐車場でも愛車が見つけやすいと明かしました。

最後に森永さんにとって車とは? と質問すると、「“もう一人のかみさん”。なくてはならないものです。派手な女性を妻にするよりも、地味でまじめで、いい人の方が私はいいと思っています」と、大切な存在であることを明かしました。

(7月8日放送のBS日テレ『おぎやはぎの愛車遍歴』を再構成)