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村井國夫「無理して買った」 初の愛車は『日産 フェアレディZ』 車は仕事に必須のステータス

2024年1月27日 22:00
村井國夫「無理して買った」 初の愛車は『日産 フェアレディZ』 車は仕事に必須のステータス
歴代の愛車を振り返った俳優・村井國夫さん
俳優の村井國夫さん(79)が、歴代の愛車と共にこれまでの芸能人生を振り返りました。

俳優人生50年以上のキャリアを誇る村井さんは、高校を卒業後、俳優座養成所に所属し、1966年の当時21歳の時に『大忍術映画 ワタリ』でデビュー。人気ドラマ『北の国から』などに出演しながら、約13年にわたってミュージカル『レ・ミゼラブル』のジャベール役を演じ続けました。さらに、ハリウッド俳優の日本語吹き替えを務めるなど、様々な分野で活躍しています。

■見えを張った初愛車『日産 フェアレディZ』

村井さんの初めての愛車は、『日産 フェアレディZ』。1969年に日産のブランド・ダットサン『フェアレディ』の後継モデルとして開発されデビューしました。1974年には、後部にも座席を設けた“2/2”シリーズがラインアップに追加され、全長を310ミリ延長し、実用性が高まった本格的な高性能量産スポーツカーが、日本はもとより北米市場でも高い評価を得て、大ヒットモデルとなりました。

1975年に5つ年下の俳優・音無美紀子さんと結婚した村井さんは、その後、33歳で自動車免許を取得。初の愛車にスポーツカーを選んだ理由について、「一応、俳優ですから見えを張って。日本車では一番格好いいと思って、ちょっと無理して買いました。当時は、こういう車がなくて、画期的でした」と、ステータスとして買ったといいます。

しかし、初の愛車は1年で手放すことに。「免許取り立てで、(運転が)下手だった。車の先端が長く、距離感が分からなくて、よくぶつけた」と、苦い思い出を明かしました。愛車の『フェアレディZ』は、20代の時から免許を持っていた妻・音無さんも、ハンドルを握ることがあったそうです。

そんな音無さんとの、なれ初めについて、村井さんは「僕が26歳の時に知り合った。だけど、彼女はもっと前から(村井さんが出演する舞台を)見に来ていたんですって。心ひそかに、“ああ、ステキだな”と思ってくれていた。(妻が)21歳の時に共演したんですよ」と、頬を緩めながら明かしました。

■「俺も乗っとけばよかった」 42歳の時の愛車『BMW M3』

次に登場した愛車は、村井さんが42歳の時に手に入れた『BMW M3』です。ドイツ・ツーリングカー選手権に勝つために開発され、歴史上最も成功を収めたツーリングカーとして、常にレースシーンを独占。極めてスポーティーでありながら実用性にも優れ、全く新しいカテゴリーの量産車につながる道を切り開きました。

久しぶりに愛車を目にして、村井さんは「これは、格好いい! 俺も(ずっと)乗っとけばよかった。(アクセルを)踏むと、そのままウワッという加速感がたまらなかった。(車が)小さいからパワーが充満している感じがした」と、かつての愛車を振り返りました。さらに、実際に乗車すると「グッと地上をかんで走っているみたいで、速いし(エンジンの)音もいいんですよ」と、興奮気味に乗り心地を楽しんでいました。

この愛車と出会う1年前、テレビ放送された映画『インディ・ジョーンズ レイダース 失われたアーク』や、『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』で、ハリウッド俳優のハリソン・フォードさんの日本語吹き替えを担当した村井さん。当時について「ハリソンは僕よりちょっと声が高いんですよ。僕がちょっと低いから、最初は違和感があったんですけど、(ハリソンは)スターで輝いているから、おじさんっぽくはしたくなかった。彼の芝居を俺が助けてやろうと思って、そういう意識でやりました」と明かしました。

■妻が選んだ愛車『シトロエン CX』

続いて登場したのは、1974年にデビューしたシトロエンの、フラッグシップモデル『CX』。スタイリッシュな流線形ボディーに、シングルワイパー、ドラム型のメーター類、くぼんだリアウインドーなど、革新的なディテールが詰め込まれ、滑らかなハイドロニューマチックサスペンションも装備されています。1975年のカー・オブ・ザ・イヤーを受賞し、新時代に向けたシトロエンの最高傑作となりました。

この愛車を選んだ理由について、村井さんは「実は僕が選んだのではないんですよ。妻が選んだんです。僕は本当に、イタリアやフランスの車が好きなんだけど、(車に)力がなかったりして。でもシトロエンは、先輩が乗っていて憧れでもあったから乗りたかった」と、明かしました。

■憧れの名車『アルファ ロメオ ジュリエッタ スパイダー』

最後に登場したのは、村井さんが憧れを抱く名車『アルファ ロメオ ジュリエッタ スパイダー』。1955年に登場した名門アルファ ロメオのオープンモデルで、イタリアのデザインメーカー・ピニンファリーナが手がけた美しいボディーが、比較的安い価格で提供されたことから大ヒット。クーペ、セダンを含めたジュリエッタシリーズは、総計17万台以上も生産され、これによりアルファ ロメオは、量産車メーカーとしての地位を確立しました。

村井さんは、この車に憧れる理由について「見た目に憧れて、映画とかにも結構出ていました」と回答。この車は、映画『地下室のメロディー』(1963年)で、フランスの名優、アラン・ドロンさん演じるフランシスの愛車として登場。また、映画『ジャッカルの日』(1973年)でも、主人公の愛車として登場していました。

憧れの車を目の当たりにした村井さんは、「(愛車だったら)これは自慢だなぁ。サイドミラーがかわいい。(車後方の形)カーブが絶妙ですね」と、憧れのポイントを明かしました。

車が走り出すと、村井さんは「気持ちいいわ! これは若い人が乗ると腹が立つけど、オヤジが乗るとかわいいんですよ。もう一回、オープンカーに乗りたいですね」と、憧れの車への思いを明かしました。

最後に、“村井さんにとって車とは?”と聞かれ「レッスン室ですよ」と即答した村井さん。続けて「車でしか大きい声が出せないんですよ。誰にも気を使わず、セリフを覚えたり、本番のときは、ずっとブツブツ言いながら、いまでも劇場に行ってます」と、良い仕事をするうえで必要なものだと明かしました。

(1月27日放送のBS日テレ『おぎやはぎの愛車遍歴』を再構成)

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