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新しい産業の育成に尽力~同友会新代表幹事

2015年4月27日 14:31
新しい産業の育成に尽力~同友会新代表幹事

 27日、経済3団体の一つ「経済同友会」の新しい代表幹事に就任する三菱ケミカルHD会長・小林喜光氏は、日本テレビの取材に応じ、日本の経済成長のため、新しい産業の育成に尽力していく意欲を示した。

 「成長戦略は、まだ持続どころか、今、1回転か2回転ちょっとし始めた、本質的な新成長産業が生まれているわけではない。今までデフレで気持ちもネガティブだったのが上向きになり、為替で表面的に良くなったという段階。この時間を稼ぎながら、その間に本物の成長する産業を育てていく」

 「ボールは、政治からかなり民間に投げられてきた。我々の経済同友会に集う経営者たちの今後の腕の見せ所だと」

 小林新代表幹事はこのように述べた上で、新しい成長産業については、「重さを持たない産業」だと述べた。

 「やっぱりまだ『モノ』の時代だけど、そろそろ『モノ』の重さを持たないもの『コト』の時代、サービス、インターネット、サイバー空間、アメリカで進んでいるビッグデータの解析、ロボット、人工知能、こういう時代が来ている。サイバー空間をどれだけ使って実空間をうまく効率よくするか。グローバル化の中でITを使った次の産業の息吹を感ずる、そういうものだと思います」

 また、経済指標として重要視されている国内総生産(=GDP)について、「社会の利便性」が反映されていないと指摘し、改良の議論が必要だとの考えを示した。

 「GDPっていう尺度はね、古すぎるのではないか。重さのあるエコノミーを尺度するには極めて精緻で大きな効果を持ってきた。バーチャル、ネット、サイバー空間と言うのをまだ記述できていないと思う」

 「人々のウェルビーイング、利便性が算数に入っていない。経済指標として」

 小林氏は、経済同友会の代表幹事として、国の政策づくりへの提言や実現に取り組んでいく方針。