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日銀が「金利操作」政策の修正決める 長期金利1%を上限「めど」に 住宅ローンや企業に影響も

2023年10月31日 13:55
日銀が「金利操作」政策の修正決める 長期金利1%を上限「めど」に 住宅ローンや企業に影響も

日本銀行は、30日から2日間にわたり金融政策を決める会合を開き、31日午後、金利を操作する政策を修正することを決めました。

今回の日銀の決定は、円安の進行、そして想定を上回る長期金利の上昇を受けたものです。公表前に修正の観測があったことから、円相場など市場は比較的落ち着いた様子です。

日銀は7月の会合で、金利を操作する政策を修正し、長期金利について、1%を事実上の「上限」とし、これを超えないように国債を無制限に買い入れる「長短金利操作」を行っていましたが、今回の会合で、長期金利1%を上限の「めど」に修正しました。

金利を低くおさえるための国債の買い入れの運用を、柔軟化するとしています。これにより、状況に応じて今よりも長期金利が上昇する可能性があります。

円相場は、このところ1ドル=150円前後と円安が進行していますが、金利が上昇すれば、日米の金利差の縮小から円安が是正されるとの見方もあります。

一方、発表前の観測を受け、31日の長期金利は一時、0.955%まで上昇しました。日銀の金融政策の修正により、長期金利が上昇すれば、固定型の住宅ローンや企業の借り入れなどの金利が上昇する可能性もあります。

国内では、賃上げなど経済の好循環の兆しがみられる中、金利上昇により景気を冷やすリスクはないのか。この後、植田総裁が会見で説明します。