TPP交渉大詰め 厳しい状況続く
アメリカ・ハワイで行われているTPP(=環太平洋経済連携協定)の閣僚会合は、3日目を迎えた。大詰めの交渉が続いている現地から中継。
昨夜閣僚は遅くまで夕食を共にし協議を続けた。甘利経済再生相とアメリカのフロマン代表が2人で話し込む場面もあったという。またメキシコの大臣はNNNの取材に対して、「良い食事会だった」と話した。
閣僚会合は予定では日本時間8月1日朝に共同記者会見が開かれる事になっている。逆算すると残された交渉の時間はあと1日あまりとなった。しかし交渉関係者によると、最大の難関である新しい薬の保護期間をめぐり、アメリカやオーストラリアは全く譲歩する姿勢を見せておらず、厳しい状況が続いているという。
甘利経済再生相「まだかなり大きな隔たりがあります」
また、焦点の牛肉や豚肉の関税については牛肉は15年かけて9%に、豚肉については安い肉ほど関税が高くなる、「差額関税」と呼ばれる制度は残した上で、10年かけて関税を最大でも50円に引き下げる方向。
ただ輸入が一定量を超えたときに元の高い関税に戻す、いわゆるセーフガードについてはいまだ調整が難航している。交渉関係者によると日本政府はアメリカだけでなくTPP参加国からの輸入の総量でセーフガードをかけるべく交渉を続けているが、厳しい情勢になっているという。
大詰めの協議だが今日は夜を徹して行われるとみられていて、打開策が見いだせるのか、「勝負の1日」となる。