TPPで輸入枠増 政府、国産米買い取りへ
TPP(=環太平洋経済連携協定)交渉が大筋合意したことを受けて、政府は農業への影響を抑えるため、輸入枠を増やすコメについて流通価格が下がらないよう、政府が同じ量の国産米を備蓄米として買い取る方針を明らかにした。
アトランタの閣僚会合で大筋合意したTPP交渉では、コメについて新たに、アメリカから7万トン、オーストラリアから8400トン、合計7万8400トンの特別枠を設けることで合意した。このことで、国内のコメの流通量が増え、国産米全体の流通価格が下がり、農家の経営に影響を与える懸念があることから、政府備蓄米の運営を見直し、TPPの特別枠に相当する国産米を買い入れることを決めた。
林農林水産相「国産米を確実に政府が備蓄米として収穫米入札によって買い入れて、輸入量の増加が国産主食用米の生産価格に与える影響を遮断する」
また、関税を9%に引き下げることで合意した牛肉をはじめ、そのほかの農林水産物についても今後、影響を精査し、対策を検討する方針。