ホンハイ会長「優先的買収交渉の権利獲得」
シャープ経営陣と5日、終日交渉を行っていた台湾のホンハイ精密工業・郭台銘会長は、ホンハイが優先的に買収交渉を行う権利を獲得したと述べた。
郭会長「私にとってシャープの一番の魅力は、日本の若者と若いエンジニア、作業員など」「私の意志決定は、自分の経験を用いてシャープという企業を立て直したいと考えている」
郭会長は、シャープ・高橋社長ら経営陣との9時間半に及ぶ交渉の後、会見し、シャープから優先的に買収交渉する権利を得たと発表した。中国の正月である春節を前に「きょう、正式な買収契約を結ぶつもりで来たが、法的プロセスなどで、きょうは契約が結べなかった」と述べた。
5日の合意事項には、2月29日に最終的な契約を完成させることが盛り込まれたという。
シャープは、支援先の選定で重視することとして、雇用の確保や事業の切り売りをしないことなどをあげているが、郭会長は5日の会見で、シャープのリストラは「40歳以下の社員について」は行わないことを強調した。
一方、シャープは、ホンハイに優先交渉権を与えたという事実はないというコメントを発表した。シャープによると、5日に郭会長と締結した合意書の主な内容は、ホンハイからの提案の有効期限を今月末まで延長し、引き続き交渉を行うことなどだという。