追加利上げ観測後退 NYダウ177ドル高
15日のアメリカ・ニューヨーク株式市場は小売りの売上高などの指標がさえない内容だったことから今月の追加の利上げは見送られるとの観測が高まり、ダウ平均株価は大きく値を上げた。
15日のニューヨーク株式市場でダウ平均株価は前日比177ドル71セント高の1万8212ドル48セントで取引を終えた。また、ハイテク株が中心のナスダック総合指数は75.92ポイント上げて5249.69だった。
この日はまず8月の小売りの売上高が前の月から減少し、市場予想も下回ったことからアメリカの景気回復を支えてきた個人消費に対する懸念が広がった。また、鉱工業生産指数などほかの経済指標も低調だったことからFRB(=連邦準備制度理事会)が来週の会合で、追加の利上げを見送るとの観測が高まり株の買いにつながった。
一方、アップルが16日から発売を開始するiPhone7の予約状況が好調との見方が広がっていることから買いが入り、年初来高値を更新。ダウ平均を押し上げた。
市場関係者は「このところのドル安や原油の先物相場が上昇に転じたことも投資家の安心につながった。経済指標はさえなかったものの、ダウ平均は全ての銘柄が買われる結果となった」と話している。