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最先端技術シーテックあすからオンラインで

2020年10月19日 15:37

最先端の技術が結集する見本市、シーテック。ことしは「リモート検査」など、ウィズコロナに役立つ技術が多く集まっています。

鼻の中に綿棒を入れるPCR検査。通常、検体を採取する際、鼻が刺激されるためくしゃみが出て、医師が飛沫を浴びる危険性があります。

そこで、医師の提案により、慶応大学とベンチャー企業のモーションリブが共同で、遠隔で操作できるPCR検査を開発しました。モニターを見て、離れたところから動かせるだけでなく、鼻の中の粘膜に綿棒がひっかかる繊細な感覚が、操作する医師の手に伝わるようになっているため、安全に配慮しながら綿棒を入れることができるとしています。

この機械を開発したベンチャー企業は、世界中の医療機関で使うことができるように、安価な材料を使用したということです。医療機器の認証をとり、国内外で活用されることを目指しています。

飲食店などで、感染対策で使われているパネルも進化しています。シャープが披露したのは映像や文字を映し出すことができる透明パネル。受付窓口で営業時間を案内したり、飲食店で季節にあった映像を表示したりすることなどを想定しています。

一方で、芸術の分野でもテクノロジーを使った新たな作曲方法が研究されています。東京芸術大学が開発した人工知能「AIベートーベン」。

ホログラムで映し出されたベートーベンが弾くのは「エリーゼのために」。ベートーベンが愛する女性のために作曲した曲ですが、「AIベートーベン」は、“もしもベートーベンが別の人をイメージして作曲したらどのような曲になるのか”をお題としたものです。
AIがカメラで顔を認識して、性別や年齢、表情などを判断し、自動で曲を生成して演奏します。男性記者で試してみると、より力強く勇ましい曲が即興でつくられ、演奏されました。

今年のシーテックは20日から23日までオンラインで開催され、国内外のおよそ350の企業や団体が最新の技術や製品を紹介します。