政府・与党は新型コロナウイルスで赤字を抱えた企業にも積極的な投資を促すため、赤字を繰り越して翌年度以降の黒字と相殺する制度を拡充する方針を固めました。

この制度は、「繰越欠損金控除」と呼ばれるもので、企業が計上した赤字を繰り越して翌年度以降の黒字と相殺し、法人税の額を減らすものです。

政府・与党は来年度の税制改正で、相殺できる上限を現行制度の５０％から１００％まで大幅に引き上げ、最長で５年間適用する方針を固めました。

新型コロナウイルスの影響で多くの企業が赤字に陥る中、企業のデジタル化を進める研究開発や温室効果ガスの削減につながる設備投資などが必要だとする一方、安易な節税につながらないよう、具体的な投資計画を策定させ、国が認定するなどの条件を課す方向で調整しています。