“イルミを止めるな!”…電気代高騰でも“節電”や“時短” 目黒川は発電燃料「リサイクル」で
■ 発電燃料はリサイクルで
11日午後5時すぎ、東京・品川区の目黒川では、イルミネーションが一斉に点灯となりました。
まるで桜のように、冬の夜空をピンクに染めるイルミネーション。東京・品川区の目黒川ではおよそ35万個のLEDが総延長2.2キロの川岸を彩ります。(※来年1月8日まで)
電力大手が相次いで電気代の値上げ検討を発表していますが、このイルミネーションは、ほとんど影響を受けないといいます。
目黒川みんなのイルミネーション実行委員会 事務局・満留彩さん
「地域から油を集めて、開催期間中の電力の全てをまかなっています」
地域の飲食店などから、廃油など、使い道のなくなった食用油を回収し、イルミネーション用の発電機を動かす燃料に“リサイクル”しているのです。地域から出た油だけで電力をまかなっています。
■ 電気代“高騰ニモ負ケズ”…
電気代が高騰する中でも、明かりをともし続けるための工夫は、全国各地でも行われています。
今年の日本三大イルミネーションに認定された、栃木県の「あしかがフラワーパーク」。500万球もの光が、見る人を“非日常”へといざないます。節電のため、数年かけて、電球よりも消費電力の少ないLEDライトに切り替えてきましたが、今年500万球すべて、作業が完了したといいます。
宮城県仙台市では、物価高騰の影響が出ています。
冬になると、仙台市中心部を鮮やかに照らしてきた「光のページェント」(※12月9日~)ですが、今年は開催期間が短縮され、例年、“大みそか”まで楽しめたものが、“クリスマス”までとなりました。物価高騰でコストが増加し、例年通りに開催するための資金が確保できなかったということです。
■ “節電”意識…運営だけでなく参加側も
福島県南相馬市の小高地区では、12日から町ぐるみのイルミネーションがスタートする予定です。(※あかりのファンタジーイルミネーション in おだか 11月12日~来年1月9日)
20年の歴史がありますが、観光協会によると、今年は電気代の高騰で、期間中は少なくとも4万円ほど負担が増える見込みだといいます。
“節電を意識しながら”の運営を余儀なくされていますが、それは参加する町民も同じ。
NIKOパーク・藤林真也施設長
「電気代の高騰に関しては、できるだけ既存の電気代を抑えるような形をとっています」
イルミネーションにかかる電気代は自己負担のため、空調などを工夫して節電するといいます。
11日午後4時すぎからは、翌日の本番を前にリハーサルが行われ、無事、成功。
小高観光協会・高田 文佑貴さん
「(電気代が)値上がりしておりますが、できる限りこちらでも努力して点灯していきたいと思っています」