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アメ横“嘆き節” 年末買い出しにも「値上げの波」 カニ・エビ・数の子も高騰

2022年12月21日 21:45
アメ横“嘆き節” 年末買い出しにも「値上げの波」 カニ・エビ・数の子も高騰

値上げの影響は、年末食材の買い出しにも及んでいます。円安などの影響で仕入れ値が高騰し、かきいれ時の年末を前に、東京のアメ横からは「値上げはしょうがない」と嘆き節が聞こえてきました。多くの人が“値上げの波”にのまれないよう必死になっています。

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かきいれ時の年末を前に、東京・台東区の「上野アメ横商店街」を取材しました。「準備は万全」、「心待ち」かと思いきや、“嘆き節”が聞こえてきました。

川辰商店 代表取締役・松本孝治さん
「厳しいですよね。悪いと思いますけど、ある程度値上げはしょうがない」

丸茂商店 久保田悟さん
「(値上げ)全部ですね。下がっているものはない。日本のいい時代は終わったんだよ」

買い物客からは「カニ高いですよ。今年は」、「今年は値が上がっているので、ビックリしちゃいましたけど」という声が聞かれました。

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値上げの大きな波は、年末の買い出しにまで押し寄せようとしています。海産物を扱う「清水水産」では、マグロ、筋子、数の子、イクラが1.5倍から2倍くらい値上がりしていました。円安の影響で輸入する海産物の仕入れ値が大幅に上がっているといいます。

この店では、「数の子」が2021年と比べて倍の値をつけています。円安に加え、ニシンの不漁が原因で値上がりしています。小分けにして、少しでも買いやすい価格で販売しているといいます。

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神奈川県相模原市から買い物に来た40代の女性は、特に値上がりしている「数の子」を探していました。

神奈川・相模原市から来た買い物客
「商店街を1回行って、また戻って、もう1回見て。今、最後の往復。高いので(買うの)ちゅうちょしちゃって」

毎年、おせち料理の主役として大きさ・形にこだわって買っているといいますが、「1800円」という値段に買うのをちゅうちょしていました。

店員
「1000円でいいよ」

神奈川・相模原市から来た買い物客
「1000円でいいんですか。じゃあ2パック」

うれしい値引きで、商店街を2往復した「数の子探しの旅」は終わりました。

神奈川・相模原市から来た買い物客
「(去年は)もっと安い値段で、たくさん形の大きいものを買えた。今年もいろいろ頑張ったので、自分や家族へのご褒美でいいかな。高いけど。『生きるってお金かかる』と本当に思います」

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値上げの影響は、同じくおせちに欠かせない黒豆にも及んでいます。

大津屋商店 店主・竹内森英さん
「2300円で昨年は出していたんですけれど、今年は申し訳ございませんが、2400円になっております」
「原油高ですね。どうしても農園さんも機械を使ったりするので」

黒豆を買った人
「正月のおせちに入れる」

――値上がりしている実感?

黒豆を買った人
「ありますよ。全部のものが上がっています」

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値上げの波は、お酒のつまみにピッタリの干物にまで及んでいます。ここ数年、スルメイカは不漁などの影響で値上がりが続いています。今年は運搬費の高騰なども加わり、2021年と比べて、さらに価格が3割ほど上昇したといいます。

川辰商店 代表取締役・松本孝治さん
「うわ!こんなに高いの? 『わ~考えちゃうな』って帰るお客さんがいっぱいいますよね」

さらに年末によく売れる「鮭とば」の価格も、2倍に跳ね上がりました。

川辰商店 代表取締役・松本孝治さん
「『売値を控えて、抑えていきたい』とは思っていますけれども、限度がありますんでね。どうしたらいいか聞きたいくらい」

“少しでも安いものを買いたい”とアメ横を訪れる人たちからは「全部(商店街)回って、量があり安いところを探して2周ぐらいします」、「ネットスーパーとかで安い時にまとめて買って持ってきてもらったり」、「安くておいしくて品の良いところを必死で探します」といった声が聞かれました。

多くの人が、“値上げの波”にのまれないよう必死になっています。

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