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勧告後も代金を不当減額か…日産が調査“一方的な減額確認されず”

2024年5月31日 19:32
勧告後も代金を不当減額か…日産が調査“一方的な減額確認されず”

日産自動車は下請法違反で勧告を受けたあともなお、不当な減額を続けているという声を受け、調査を行いました。調査では、一方的な減額要求は確認されなかったとしています。中継です。

会見では、下請け企業から取引への不満の声が上がったことを謝罪するのみで、実際の“下請けいじめ”が続いていたかどうかについては、明確な答えを避けました。

日産自動車 内田誠社長「取引先からご不満の声が上がっていることは事実であると、こうしたご不満の声がなくなるよう努力してまいりたい」

日産は今年3月、下請け企業36社に対し、支払代金を不当に減額していたとして、下請法違反で公取委から再発防止の勧告を受けていました。

しかしその後も支払代金を減らす取引が続いているという疑いが出たことから、弁護士らにより、従業員260人のメールのチェックや、37人へのヒアリングを行ったということです。

日産の内田社長はこの結果、下請け企業に対し「一方的」に減額していた行為は「確認されなかった」と説明する一方で、下請け企業から不満が上がっていることについて「困りごとを聞けていなかった」と陳謝しました。

「企業風土改革を率先して進めることをこの場で約束する」と強調しました。

自動車政策に取り組む経産省の幹部からは、「非常に問題。日産は賃上げムードの雰囲気に水を差している」「下請けとの関係は、相互にウィン・ウィンであるべき」などの指摘が上がりました。

日産が今後、胸を張って“下請けいじめ”を撲滅できたといえる日が来るのか厳しい目が注がれています。