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米主導の“新経済連携”IPEF閣僚級会合 正式に交渉開始で合意

2022年9月10日 11:07
米主導の“新経済連携”IPEF閣僚級会合 正式に交渉開始で合意

アメリカが主導する新しい経済連携の枠組みIPEF(=インド太平洋経済枠組み)の閣僚級会合が終了し、正式に交渉を開始することで合意しました。

西村経済産業相「ここからがスタート地点であります。できるだけ早く具体的な交渉開始をして、成果が上がっていくように日本としても積極的に貢献していきたい」

IPEFは、インド太平洋地域で台頭する中国をけん制するため、アメリカが主導する新しい経済枠組みで、日本や韓国、インドなど14か国が参加しています。

会合では、「貿易」や「サプライチェーン」など4つの分野で声明がまとめられ、正式に交渉を開始することで合意しました。

世界的な感染症の流行や軍事侵攻といった危機的な状況でも、半導体を念頭に、重要物資の供給網強化など、各国で協力できる枠組みづくりに取り組むとしています。

ただ、各国が参加する交渉分野を選ぶことができ、現時点ではインドは「貿易」分野に参加しません。

西村経済産業相は、TPP(=環太平洋経済連携協定)から離脱したアメリカが「インド太平洋地域で経済的な関与を再び明確にするという戦略的な観点でも重要」だと述べ、交渉開始の意義を強調しました。

今後は、各国の思惑が異なる中、どれだけ実効性のある枠組みをつくれるかが課題となります。来年初めまでに次回の閣僚級会合を開き、交渉を加速させたい考えです。