鳥インフルエンザ1月は「過去に経験のない発生状況」 たまご価格への影響も
高病原性鳥インフルエンザの発生ペースが、1月に入ってから急激に加速していることを受け、江藤農水相は21日の会見で、「この1月の発生のトレンドは、過去に経験のない、垂直上昇に近いぐらいの発生状況だ」「この前例が続けば、かつて我々が経験した(たまご)1パック350円という状況も考えられる」と述べ、改めて危機感を示しました。
鳥インフルエンザの発生は、1月に入ってすでに24例発生しており、1月だけで見ると過去最多だった2022年シーズンの19例を上回るペースです。また、今月19日には1日での発生数としては最大の7例が確認され、農水省は「危機的状況」だとして警戒を強めています。
たまごの1キロあたりの卸売価格も、21日時点で前日より10円上がるなど、年明けの相次ぐ発生を受けて影響が「少しずつ出始めている」状況で、江藤農水相は、価格の高騰を「なんとかして抑えたい」と強調しました。
鳥インフルエンザの感染急拡大に、農水省は20日、全国47都道府県の担当者などと緊急会議を行い、危機感を共有し、対策を確認しました。今シーズンの特徴として、「集中地域で連続発生している状況」があるとしていて、特に発生が相次いでいる愛知県、岩手県、千葉県において緊急消毒を実施するほか、愛知県、千葉県には、農水省の現地対策本部を設置しました。