【就活】「奨学金返還を支援」「アニバーサリー休暇」企業の待遇面アピールに学生は 会社説明会が解禁
2026年春に卒業する大学生などを対象とした会社説明会が3月解禁され、就職活動が本格的にスタートしました。学生優位の「売り手市場」が続く中、企業側はあの手この手でPRしています。
4日、北九州市小倉北区の西日本総合展示場で、来年春に卒業する学生向けの会社説明会が開かれ、およそ50社が参加しました。
■元木寛人アナウンサー
「たくさんの企業ブースがありますが、こちらの企業の入り口、赤や緑に光っていますね。中では多くの学生が説明を聞いています。」
電飾をつけ、会場内でひときわ目立っていたブース。エンターテインメント系の会社かと思いきや、実は山口県下関市に本社を置く創業から78年の建設会社です。
■元木アナウンサー
「ものすごく入り口がピカピカしていますが、なぜでしょうか。」
■コプロス 新卒採用責任者・中村周平さん
「学生にまずは知ってもらいたい。興味を持ってもらって。なかなか学生に人気がない業界であることは自覚していますので。全く建設業界に興味がなかった方がブースに訪れて話を聞いてくれると、こんなに面白そうなら入ってみたいと思ってもらえたり。」
企業側がPRに躍起なのには理由があります。
3月に卒業予定の大学生・大学院生を対象とした「大卒求人倍率」は1.75倍です。3年連続で上昇していて、学生が優位となる「売り手市場」となっているのです。
北九州市八幡東区に本社を置く山本工作所は、西日本トップクラスのドラム缶メーカーです。ブースには「奨学金返還支援制度」の文字が見えます。
■山本工作所 人事部・井上聡司部長
「新卒の学生を採用するときに目を引く福利厚生制度ということもあって、思い切って導入しました。」
奨学金の返済について入社4年目まで月1万5000円を上限に補助する制度を、去年から始めました。実際にこの制度を利用している社員に聞きました。
■入社2年目
「とても助かっています。こういうところを見て選んでほしいと思います。」
■元木アナウンサー
「こちらの会社は、有給休暇のほかに休みの種類だけでも孫育休暇、アニバーサリー休暇などいろんな休暇がありますね。」
休暇の種類の多さをアピールしているのは、九州電力です。学生の確保に向けて、業務内容だけでなく福利厚生や休暇を前面に出すことを決めたということです。
■九州電力 北九州支店人事労務グループ・橋本幸司 副長
「休暇はあるものの、なかなか取りにくいという会社もあると思いますが、自分の好きなところで休暇が土日以外で取れるのが当社の魅力かなと思います。すごく反応がいいと思います。」
■説明会に参加した学生
「ワークライフバランスも考えているので、そういったところも見ています。」
「休みが充実して自分の趣味と両立できるような会社がいいなと思っています。」
「売り手市場」に説明会の主催者は。
■マイナビ 福岡営業2部・平山翔太 部長
「条件面だけではなく、自分がしたいことは何かという自己理解をしっかりとしてもらって、その中で自分にあった企業を見つけてほしい。」
企業の条件面でのアピールも目立つ中、学生にとっては「自分のやりたい仕事」を見つけることが重要と呼びかけています。