「どうなるんだろう」日経平均株価が乱高下 専門家に聞く「どう対応すればいい?」
アメリカの景気減速への懸念や円高の進行の影響で、5日は歴史的な値下がりとなった日経平均株価が、6日は一転して大きく値を上げました。近年、投資への意識が高まってきていますが、この乱高下を私たちはどう受け止めればよいのでしょうか?
5日、”暴落”した日経平均株価。前週末からの下げ幅が4451円28銭と史上最大となりました。
一夜明けた6日、熊本市の証券会社では…。
■畑中香保里キャスター
「株価の急落を受けて、地元の証券会社でも朝から対応に追われています」
株式を投資する人などから問い合わせが殺到しました。
■証券会社の職員
「以前買っていただいた半導体関係株も、だいぶきのう下がってはいた。きょうのところは、大きく戻っているという感じではある」
株式には、売り注文と買い注文という言葉があります。株価が急落した5日、これ以上下がる前に売却する「売り注文」が殺到しました。一方、6日の注文の8割ほどは、安くなった時にお得に購入する「買い注文」だったといいます。
■大熊本証券 出田信秀社長
「今回、水を差すような下落になりましたけれども、 逆に言うと、水準が切り下がった状態のところから投資を始めるチャンスでもありますので、 そういったところに期待したい」
日経平均株価の乱高下に街の人は。
■40代男性
Qきのうの急落の影響はどうですか?
「かなり大きいですね。かなり減っていました。金額でいうと数十万から数百万という感じで」
■70代女性
「すごく下がってマイナスになっていて、どうなるんだろうと思いつつも、売るタイミングでもないし」
■40代男性
「NISAをやっているが、下がるっていうことは安く買えるってことなので静観する。落ち着いて見ていたい」
投資をめぐる不安が広がる中、金融制度論が専門の熊本学園大学坂本正名誉教授に話を聞きました。
■熊本学園大学 坂本正名誉教授
「みんなパニックでびっくりしてると思いますが、NISAは1年、2年というものではなくて長期的なので、しばらくは様子を見てあまりあわてないということですね」
【スタジオ】
(緒方太郎キャスター)
国がNISAを推進しているため、最近投資を始めたという人も多いでしょうから、「長期的に見てあわてず」という気持ちが必要なんですね。
(畑中香保里キャスター)
株価暴落の発端の一つは、消費を喚起するための日本銀行の金利引き上げです。これを受けて、肥後銀行と熊本銀行は、9月2日から円の普通預金の金利を0.02%から0.10%に引き上げます。
(緒方キャスター)
預金をしている人は少しうれしいことですが、今後、金融機関では、住宅ローンの変動型金利が上がる可能性もあります。ここ数日の動きをどう受け止めるべきでしょうか?
(畑中キャスター)
坂本名誉教授は、「金利が上がっていくたびに今回のような株価の乱高下や、為替が変わる可能性がある。そうなると物価などの生活面への影響があるので、家計や生活を見つめ直す時期にきている」と指摘しています。