連合山形などが経営者団体に賃上げ要請 経営者側「中小企業多く現実的に厳しい」

春闘が本格化する中、山形県内の労働組合団体が4日、経営者団体の代表に賃上げを要請しました。労働者側からは去年を上回る賃上げを求める声が上がる一方、経営者側からは特に中小企業などで賃上げが難しいとの意見が出されました。
要請には労働団体・連合山形と県内5つの経済・経営団体の代表がそれぞれ出席しました。会でははじめに連合山形の舩山整会長が県経営者協会の寒河江浩二会長に対し、去年を上回る賃上げを目指すことやカスタマーハラスメントへの企業側のサポート体制の強化などを求める要請書を手渡しました。
意見交換で労働者側からは「去年は32年ぶりに1万円を超える賃上げが実現した一方で、中小企業などは十分な賃上げが広がっていない」「新入社員の初任給と中高年の給与のアップに格差があり、今いる社員のモチベーション低下につながることが懸念される」などといった意見が出されました。
一方で、経営者側からは「県内のほとんどを占める中小企業では連合山形が求める『6パーセント以上、1万8500円以上』の賃金引き上げは現実的に難しい」などの声が上がりました。各企業からの集中回答は3月中旬に設定されています。