3年前のクーデターによりミャンマー軍に拘束されているアウン・サン・スー・チー氏（78）が、刑務所から別の場所に移送されたと複数の地元メディアが報じました。「自宅軟禁」に移されたとの報道もありますが、詳しいことは分かっていません。

ミャンマーの民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏は、3年前のクーデターによって軍に拘束され、首都ネピドーにある刑務所の独房に収監されていました。

複数の地元メディアは16日、スー・チー氏が刑務所から別の場所に移されたことを軍の報道官に確認したと報じました。ネピドーで「自宅軟禁」に移ったとの報道もありますが、臆測が広がっていて、詳しい移送先は分かっていません。

移送の理由について、軍側は「刑務所内の気温上昇による健康上の懸念を考慮した」などと説明したということです。

民主派勢力との戦闘で劣勢にあるミャンマー軍は今年2月、徴兵制の実施を発表して国民から激しい反発を受けていて、今回のスー・チー氏の移送で軍への批判を和らげる狙いもあるものとみられます。