米国務長官、人道回廊設置でイスラエルと協議 周辺国にも働きかけへ
イスラエルがイスラム組織「ハマス」が実効支配するガザへの地上侵攻に向けた準備を進める中、アメリカなど関係国は民間人が退避するための人道回廊について協議を行っています。しかし今のところメドはたっていません。
アメリカのブリンケン国務長官は12日、イスラエルのネタニヤフ首相と会談し封鎖されているガザ地区の民間人が退避するための「人道回廊」について協議したということです。
ブリンケン国務長官
「ガザから退避したい民間人の人道回廊について協議をした」
ブリンケン国務長官は、ヨルダンやエジプトなど周辺国にも人道回廊の設置などについて働きかけていくとしています。
WFP・世界食糧計画は12日、「ガザの食料や水の供給量は非常に危険なレベルにまで下がっている」として、早急な支援が必要だと訴えました。赤十字国際委員会も「病院の発電機の燃料が尽きようとしている」と説明しています。
また、国際人権団体はイスラエル軍が、ガザなどへの攻撃に燃え広がりやすく消火が困難な白リン弾を使っている事が映像からうかがえるとして使用をやめるよう求めています。
一方、イスラエルと敵対するイランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」も8日以降イスラエル軍と散発的な戦闘を繰り返しています。
アメリカはヒズボラの本格的な参戦による事態のエスカレートを防ぐため、空母を東地中海に派遣し、ヒズボラをけん制しています。