イスラエル首相「ハマスは壊滅させる」 ガザ周辺…軍隊集結 ハマスに「多くの家族が虐殺された」
イスラエルのネタニヤフ首相は12日夜、「ハマスは壊滅させる」などと宣言しました。イスラム組織「ハマス」との衝突に収まる兆しが見えないなか、NNNの取材班はイスラエルに入りました。
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12日夕方、成田空港に到着したのは、イスラエルに住む日本人の親子です。
イスラエルから帰国した親子
「戦争状態に入ったということで帰国しました。ほぼ毎日続くんですね、(空襲の)サイレンが」
「すごい怖くて。シェルターに入ってこれいつまで続くのかなと思った」
サイレンが鳴り響くイスラエルの街・アシュケロンでは11日、人がいるすぐ近くにロケット弾が着弾しました。今もハマスによる攻撃が続き、イスラエル側の死者は1200人にのぼっています。
一方、壊れた建物から遺体を運び出していたのは、ハマスの拠点があるガザ地区の住民。女性に抱えられた、裸足の少女は泣いていました。
少女を抱えた女性
「彼女の母親がどこにいるのかわからないんです」
イスラエルの報復攻撃で、ガザ地区ではこれまでに1300人以上が死亡し、約34万人が家を失っています。
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こうしたなか、NNNの取材班は、ガザ地区から約60キロに位置するイスラエル最大の商業都市テルアビブへ入りました。
ホテルに着いた直後、サイレンが鳴り、地下シェルターへの避難をうながされました。シェルターには、ハマスの襲撃を受けた街から避難してきたという家族がいました。
襲撃を受けた街から避難
「トラウマです。みんなそうだと思いますが、誰もが知り合いが死んだり、誘拐されたりしています」
街に出ると、ロケット弾が着弾し、破壊された建物がありました。付近の防犯カメラには、着弾の瞬間が映っていて、閃光があたりを包むと、破片が飛び散っていました。
ロイター通信によると7日、イスラエルには、2000発以上のロケット弾などが放たれていました。
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取材班が次に向かったのは、ガザ地区から約40キロに位置する、ベルシェバです。そこで出会ったのは、ハマスによる虐殺が行われたとされる地域に娘が暮らしているという男性です。
当時、娘と一緒に海外に渡航していたため、無事だったということです。
シャレブさん
「町の多くの家族が虐殺されました。子どもなど家族全員が中にいるまま焼かれた家もありました」
「不運にも銃弾がドアをすりぬけ、(娘の)義弟の妻の頭にあたって彼女は亡くなりました」
「彼ら(ハマス)はケダモノです。人間ではありません。市民をターゲットにしていて、できるだけ大勢の人を殺すことが目的だったんだ」
涙を浮かべ語ったのは、パレスチナ人との関係についてです。
シャレブさん
「今後パレスチナ人とどうやって付き合うのか、とても難しい質問です。わからない、わからないんです」
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イスラエルとハマスの衝突は収まる兆しが見えません。
イスラエルはガザ地区周辺に軍隊を集結させていて、ネタニヤフ首相は日本時間12日夜、「ハマスは壊滅させる」などと発言。地上侵攻に向け、態勢が整いつつあります。
こうしたなか、アメリカのブリンケン国務長官が日本時間12日からイスラエルを訪問。ガザ地区から民間人を退避させるための人道回廊の設置について、イスラエル、エジプトと協議を行っているとしています。
(10月12日放送『news zero』より)