イラン核問題 欧米側との協議は4か月延長
イランの核問題をめぐり、オーストリアのウィーンで交渉を続けてきたイランと欧米など6か国は19日、双方の主張の隔たりが埋まらなかったことから、期限となっていた20日までの最終合意を断念し、交渉期限を4か月延長することで合意した。
イランと欧米側の協議は今月2日から続けられてきたが、濃縮ウランの製造規模をどこまで認めるかなどをめぐり、溝が埋まらなかった。アメリカのケリー国務長官は声明で、交渉期限を4か月間延長し、11月24日までとすることで合意したと発表。期限内にイランは今ある20%の濃縮ウランの一部を核兵器に転用しにくい核燃料に変える一方、欧米側は新たに凍結しているイランの資産28億ドルを解除するとしている。
ケリー長官は「現実的に良い合意ができる可能性を前に、時間延長の必要があった」と説明しているが、双方の主張の隔たりは依然大きく、今後も協議は難航が予想される。