東大西洋クロマグロ、漁獲枠拡大が決定
イタリア・ジェノバで開かれているICCAT(=大西洋まぐろ類保存国際委員会)の年次総会で、東大西洋のクロマグロの漁獲枠を拡大することが決まった。
今回、主要な漁場の一つである東大西洋のクロマグロについては、来年から3年間、20%ずつ漁獲枠を拡大することで合意した。そのうち来年、日本に割り当てられるのは約1300トンとなり、今年に比べ18%増える。
水産庁漁場資源課・太田慎吾課長「従来の実績に近い形で割り当てを確保できたので、よかったと思う」
大西洋のクロマグロは一時大幅に減少したため、15年前から漁獲枠を絞って回復に努めてきた。その結果、専門家会議は先月、資源が回復していると報告。今回の拡大につながった。
しかし、方針転換を懸念する声もある。
環境保護団体WWF・キレバディア氏「専門家会議の勧告の範囲内とはいえ、我々からすると多すぎるし早すぎる」
太田課長「ここで気を緩めることなく、引き続きしっかり管理をして、さらに資源の回復を図っていく必要があると思っている」
日本はクロマグロの最大の消費国。その資源に対しては、大きな責任があると言える。