財務相会議で合意に至らず 首脳会議へ…
ギリシャへの支援再開をめぐり、ユーロ圏各国は12日、ベルギー・ブリュッセルで財務相会議を開き、ギリシャ側が示した財政再建案について協議した。しかし、合意には至らず、首脳会議に場を移して話し合いを続けている。
首脳会議は12日深夜から始まった。最大の支援国、ドイツのメルケル首相は会議前、交渉は厳しいものになるとの認識を示した。
メルケル首相「ギリシャが失った最も重要なものは信頼です。今日は厳しい交渉になる」
首脳会議の前に開かれた財務相の会議では、ドイツなどが改革の実行が確約されるまで支援を行わないという厳しい態度を崩さず、結論には至らなかった。フィンランドの財務相によると、ギリシャに対し今月15日までに財政再建案に関連する法律を議会で可決することや、さらなる年金改革や付加価値税の引き上げを求めたという。
ギリシャは支援を得られなければ銀行の破たんが懸念され、ユーロ離脱も近づく。チプラス首相は首脳会議に先立ち、「真摯(しんし)に妥協する用意がある」と述べ、合意に達することができると自信を見せた。
最大の壁はギリシャに対する不信感で、チプラス首相がこれをぬぐいさり、改革の実行を確約できるかが焦点。EU側は合意の最終期限は12日としており、最後までギリギリの調整が続きそうだ。