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野球など復活に道?“競技数上限撤廃”採択

2014年12月9日 2:51

 モナコで8日、IOC(=国際オリンピック委員会)の臨時総会が開かれ、競技数の上限を撤廃する案が採択された。2020年の東京オリンピックでは、日本で人気が高い野球やソフトボールが復活する可能性が出ている。現地から小島康裕記者の報告。

 懸案だった競技数を巡る改革案が採択され、東京オリンピックの関係者も安堵の表情を浮かべている。

 東京五輪組織委員会・室伏広治理事「『自分がやっている競技が(五輪種目になる)』という期待感も後押しして、より多くの子どもたちが、スポーツをするようになると思います」

 IOC・バッハ会長の改革の狙いは、オリンピックの価値を守るということ。現在、2022年の冬季五輪の招致レースが行われているが、立候補しているのはカザフスタン・アルマトイと中国・北京の2都市だけだ。他にも候補都市があったが、資金や民意が理由で撤退した。このことに象徴されるように、オリンピックにはお金がかかり、「多くの市民が費用対効果を議論するようになった」とIOCも認めている。

 大きくなりすぎたオリンピックが市民感覚とかけ離れてしまうことに危機感を抱いたIOCは、今回の改革案でオリンピックの生き残りをかけたと言えるのではないか。