NY株195ドル安 利上げ警戒感強まり
28日のアメリカ・ニューヨーク株式市場は、FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)が発表した声明を受け、利上げに向け一歩前進したとの警戒感が強まり、売り注文が相次いだ。
28日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価は、前の日の終値から195ドル84セント安い1万7191ドル37セントで取引を終えた。また、ハイテク株が中心のナスダック総合指数も43.51ポイント下げ4637.99だった。
この日は、航空機大手のボーイングの決算が好調だったことなどからアメリカ企業の業績の先行きに対する懸念が弱まり、買いが先行した。
一方、FRBは、この日まで開いていた金融政策を決定する連邦公開市場委員会の声明で、アメリカ経済について「堅調なペースで拡大している」と、景気判断を上方修正した。その上で、事実上のゼロ金利について据え置きを決めたが、利上げに向けて「忍耐強く対応」との文言を繰り返したため、市場では、利上げに向け一歩前進したとの見方が広がり、声明発表後、売り注文が相次いだ。市場関係者は「6月に利上げに踏み切るとの見方が強まった」と話している。