パリ市「X」利用停止へ“暴力的なコメントを助長し政治に干渉”
フランスのパリ市は16日、イーロン・マスク氏が所有するSNSの「X」について、利用を停止すると発表しました。暴力的なコメントを助長し、政治に干渉している疑いがあるとしています。
パリ市は16日、SNSの「X」の利用を停止すると発表しました。2009年にXの前身であるツイッターのアカウントを作り、フォロワーは現在220万人で、フランスの自治体では最も多くフォローされているということです。
停止の理由については、イーロン・マスク氏による旧ツイッター買収により方針が変更されて誤った情報が増加し、暴力的なコメントを助長しているとしています。またXは、ドイツやイギリスなど、特定の国の民主的な生活に干渉している疑いがあると主張しました。
マスク氏は9日、ドイツの極右政党「AfD=ドイツのための選択肢」に投票するよう呼びかけるなどし、政治的な発言を活発化させています。
パリ市がXを退会する20日にはアメリカでトランプ政権が発足し、マスク氏が要職に就くことになっています。Xをめぐっては、60を超えるドイツにある大学や研究機関をはじめ、ドイツ外務省や国防省も利用を停止するとしていて、ヨーロッパではここ数週間で利用の停止が相次いでいます。