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共和党の大統領候補が勢ぞろい 米

2015年3月8日 8:53

 任期が残り2年を切ったオバマ大統領の次は誰になるのか。大統領選挙を来年にひかえたアメリカで、政権の奪還を狙う野党・共和党が早くも動き出している。

 7日、中西部のアイオワ州で共和党の大統領候補とされる顔ぶれが一堂に会した。

 会場でひときわ大きな拍手で迎えられたのは、大統領経験者の父と兄をもつ元フロリダ州知事のジェブ・ブッシュ氏。正式な立候補の表明はまだだが、選挙資金を集める団体をいち早く設立するなど意欲をみせている。集会に参加した農業関係者を前に、TPP(=環太平洋経済連携協定)など貿易の自由化を進める重要性を強調した。

 ジェブ・ブッシュ氏「自由貿易は次世代の農業にとってすばらしいものです。日本、韓国、東南アジアとの貿易は、アメリカにとってもすばらしい機会となる」

 他にも人気急上昇中の保守派、ウィスコンシン州知事のスコット・ウォ-カー氏や、穏健派のニュージャージー州知事クリス・クリスティー氏など大物が顔をそろえた。ただいずれも、与党・民主党の最有力候補とされるヒラリー・クリントン前国務長官の人気には及ばない。

 8年ぶりの政権奪還に向け、「勝てる候補」は誕生するのか?

 アメリカ・NBCテレビの共和党担当記者は、「現職がいないので、今回の大統領選はさらに競争が激しくなり、その分共和党が勝てるチャンスも高くなるでしょう。共和党には、クリントン氏に勝てると信じている人もいます」と話す。

 しかし、共和党内は保守強硬派から穏健派まで方向性の違いが大きくなる一方。大統領候補の座を勝ち取るためには、まずは党内を一つにまとめる手腕を発揮できるかが課題となる。