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“明治産業遺産”で合意 今夜登録の見通し

2015年7月5日 19:11
“明治産業遺産”で合意 今夜登録の見通し

 世界遺産への登録を巡り日本と韓国の事前の調整が難航していた「明治日本の産業革命遺産」が、全会一致で登録される見通しとなった。ドイツ・ボンから小島康裕記者が中継。

 審議は日本時間5日午後10時に始まる予定で、政府関係者は、あとはセレモニーだけだ、と安堵(あんど)の表情を浮かべていた。「明治日本の産業革命遺産」を巡っては、戦時中に一部の施設で働いていた韓国人労働者について、韓国側が「強制労働」という言葉で表現することを求めていたのに対し、日本が強く抵抗し、協議が難航していた。

 この問題を巡っては先月、日韓の外相が互いに協力することで合意していただけに、改善の兆しがみえていた日韓関係が元に戻ってしまうという危惧が高まったが、審議の日程をまる1日先送りし、本国同士で交渉を続けた結果、5日までに合意に至ったという。審議では全会一致で登録が決まる見通しで、日韓双方が合意した表現を盛り込んだスピーチを行う見込み。

 現場では審議の手順などについて最後の詰めが行われている。スピーチの中で韓国が過去の歴史をどう表現するか、注目される。