ユーロ圏各国は７日、ベルギー・ブリュッセルで緊急の首脳会議を開いた。ギリシャのチプラス首相は新たな支援を要請したが、ＥＵ（＝ヨーロッパ連合）側は財政再建の具体案を出すよう求め、ギリシャへの支援再開について１２日までに結論を出すことを決めた。

　チプラス首相は、国民投票でＥＵ側の財政再建案に反対する民意が示されたことを受け、新たな金融支援を要請し、債務の削減を求めた。

　チプラス首相「提案は、ギリシャはもちろん、ユーロ圏に社会正義と経済的な持続性をもたらす合意を目指すものだ」

　しかし、チプラス首相の求めは口頭で、ＥＵ側が支援再開の条件とする具体的な財政再建案の提出はなかった。このため、ＥＵ側は９日までに詳細な案を提示するよう求めた。ＥＵ側は、この提案を待って１２日にＥＵ首脳会議を開き、合意の最終期限とする考え。

　ヨーロッパ委員会・ユンケル委員長「ギリシャのユーロ離脱には反対だが、我々の望むことをギリシャがしなければ（ユーロ離脱を）防げない」

　ギリシャは２０日に巨額の国債の償還期限を控える。次の首脳会議までに合意できなければ、手続きが間に合わない恐れもあり、ギリシャが今後、ＥＵ側が納得できる提案を行えるかが焦点。