しびれ切らし、徒歩で移動開始する移民らも
内戦が続くシリアなどから難民や移民が殺到している。ハンガリーでは4日、移民らがドイツなどを目指して徒歩で集団移動を開始するなど混乱が続いている。渡辺祐史記者が報告する。
ハンガリー・ビチケ駅では、構内に電車が立ち往生。大勢の移民に占拠されたような状態となっている。ハンガリー政府は収容施設がある町に移民を運ぶ計画だったが、事情を知らずに乗り込んでいた移民が駅で降りるのを拒否。ドイツなどに向けて発車するよう求め、列車を丸1日、占拠する事態になった。
一方、ドイツなどに向かう国際列車の発着が止まっているブダペストの駅からは、しびれを切らした約1000人の移民が歩いて移動を始めた。
「子どもを学校に行かせられないのが不安」「(ドイツに)行けば仕事も勉強も何でもできる」
今年に入ってヨーロッパに流入した移民は約36万人に上り、ハンガリーにはうち約13万人が殺到。政府は国境にフェンスを建設するなど入国阻止に躍起だが、流入は止まらず、ヨーロッパ全体での早急な対応が求められている。