「考えの違い」焦点に…米中首脳会談始まる
日本時間25日午後11時半現在、中国の習近平国家主席とオバマ大統領との首脳会談が行われている。今回の会談の焦点は何か?会談が行われているホワイトハウス前から近野宏明記者が報告する。
首脳会談に先だって行われた歓迎式典で、オバマ大統領は「考えの違い」という言葉を使った。中国の海洋進出や人権問題、そして中国政府が関わっているとみるサイバー攻撃問題などがまさにそれにあたる。特に、海洋進出やサイバー問題についてアメリカは、「安全保障上の問題」と位置づけており、決定的な衝突を避けるための枠組み作りを目指す。
2年前の訪米の際の会談では、経済の結びつきを軸に中国と良好な関係を築けるのでは、と考えていたオバマ政権だが、思惑通りには行かなかった。この間、中国が着々と進めてきた埋め立ては、軍事目的に使われる可能性が高く、もはや見過ごすことはできないレベルに達している。オバマ大統領としては、経済的な結びつきの重要性は認めつつも、「言うべきことは言う」という厳しい姿勢で臨む。
ただ習主席は、「南シナ海の問題は主権の範囲内でやっており、アメリカが口を出すのはおかしい」という立場。互いに譲れないだけに、オバマ大統領が習主席から歯止めを掛ける言質を引き出せるかが注目される。