反体制派を空爆で支援する用意ある~露外相
ロシアのラブロフ外相は、内戦が続くシリア情勢について、条件が整えば過激派組織「イスラム国」と戦う「自由シリア軍」など反体制派を空爆で支援する用意があるとの考えを示した。
ラブロフ外相は24日に放送されたロシア国営テレビのインタビューで、アサド大統領が20日にモスクワを訪問した際、プーチン大統領が「イスラム国」と戦うためには「健全な勢力の統一が必要だ」と述べたことを明らかにした。
その上で、「イスラム国」と反体制派の位置情報についての共有がされるなら「自由シリア軍を含む反体制派を空爆で支援する用意がある」と述べ、情報を提供しないアメリカを非難した。
また、「近い将来、外国の関与によってすべての勢力が交渉の席につき、政治プロセスを進められると期待する」とした上で、国の将来を決めるのはシリア国民だとして「大統領選挙と議会選挙の準備を進める必要がある」との考えを示した。
アサド政権をめぐっては、退陣を求めるアメリカなどと存続を主張するロシアが対立し、23日の米露など4か国の外相会談でも隔たりは埋まらなかった。ロシアは、欧米が後ろ盾となっているシリアの反体制派を取り込む可能性を示すことで、今週後半にも行われるとみられる再協議で主導権を握る狙いがあるとみられる。