パリの同時多発テロなどを受けて国連の安全保障理事会は過激派組織「イスラム国」への対策を強化するよう求める決議を全会一致で採択した。

　安保理は日本時間２１日朝に協議を開き、フランスが提案した決議案を全会一致で採択した。パリの同時多発テロやロシアの旅客機墜落などを引き起こしたとして、「イスラム国」を強く非難。「平和と安全に対する世界規模で空前の脅威である」として国際社会が協力してテロを防ぐためにあらゆる手段を取るよう求めている。

　シリアでの「イスラム国」への攻撃をめぐっては、アサド政権を支援するか否かでロシアとアメリカが対立しているが、決議にはロシアの主張で「内戦の終結にはアサド政権と反体制派の対話が必要」という内容が盛り込まれた。