英議会大詰め シリア空爆承認へ
過激派組織「イスラム国」に対する空爆をシリアにまで広げるかをめぐり、イギリス議会は大詰めの議論を行っていて、まもなく採決を行い承認する見通し。
フランス・パリの同時テロを受け、キャメロン首相は議会に対し、「イスラム国」への空爆をイラクからシリアに広げる計画を示していて、採決を前に改めて承認を求めた。
キャメロン首相「議会は安全保障を他国に任せるのではなく、責任を果たすべきだ」
一方で議会前では2日も反対集会が開かれ、「シリアに爆弾を落とすな」とのプラカードを持った多くの人が集会に参加した。イギリスではイラク戦争への反省などから海外での武力行使には慎重論が根強くある。
2年前、アサド政権が化学兵器を使ったとしてキャメロン首相がシリア空爆の承認を議会に求めた際は否決されている。今回は一部の野党議員も賛成し承認される見通しだが、空爆の効果やシリアの安定に向けた道のりは不透明で、イギリスは重い課題を抱えることになる。