休校も…北京「赤色警報」深刻な大気汚染
中国・北京市は深刻な大気汚染状態が4日以上続くことが予想されるとして、大気汚染警報としては最も重い「赤色警報」を初めて発令した。北京から横田明記者が伝える。
北京市内は、8日朝からモヤがかかったような状態で、通りを挟んだところのビルも見えにくいほど、見通しが悪くなっている。また、マスクをしていないとすぐにノドに違和感を覚える状況となっていて、学校が休みになるなど生活への影響も出ている。
「赤色警報」は4段階の警報のうち最も深刻なもので、初めて発令された。街ではマスク姿の市民が多くみられた。
北京市民「ノドが刺激されてせきが出る。この状態を政府に改善してほしい」
発令を受け、北京市内では現地時間の8日午前7時から10日正午まで、緊急の措置がとられている。市内の幼稚園や小中学校、高校は休みとするよう呼びかけられ、北京の日本人学校も10日まで臨時休校となった。また、建設現場では屋外作業が中止されている。
建設現場の作業員「(Q:きょうは作業は?)していない。大気汚染がひどいので、数日休みです」
また、緊急措置の一貫として、8日朝から市内を走る車もナンバーの末尾の番号が偶数か奇数かにより制限されている。そのため、通常、この時間帯は車が動かないほどのひどい渋滞になるのだが、8日は非常に流れが良くなっている。
取材した日本人家族は、子供が通う日本人学校が休みとなっていて、買い物など外出は控えると話していた。
北京在住の日本人「本当は買い物に行きたいんですが、子供も一緒なので外出は控え、家にあるものでしばらくは過ごしたいと思います」
10日午後には状況が改善する見通しだが、しばらくは不安な日が続きそうだ。