北朝鮮が水爆実験に成功したと主張してから３日目の８日、韓国政府は核実験への対抗措置として、正午から南北軍事境界線付近で大型の拡声機による宣伝放送を行っている。北朝鮮の反発は必至とみられる。

　韓国軍の関係者によると、放送される内容は「北朝鮮は核実験を行い、人民の生活をさらに苦しくしている」など、核実験を行った金正恩体制を批判するものだという。また、Ｋポップのラブソングやドラマ音楽なども放送される。

　北朝鮮はこれまで、こうした情報の流入は体制に動揺を与えかねないとして強く反発している。去年８月、１１年ぶりに放送を行った際には、北朝鮮から砲弾が撃ち込まれた。

　８日は金正恩第１書記の誕生日で、北朝鮮が宣伝放送を誕生日にあてた挑発と取る可能性もある。

　軍関係者は、北朝鮮がすでに軍事境界線付近の部隊を強化していることを明らかにしていて、今後、緊張がさらに高まることが予想される。