アメリカ大統領選挙は日本時間２日午前、１０以上の州で予備選などが行われる「スーパーチューズデー」の開票が始まり、民主党はクリントン前国務長官、共和党は不動産王のトランプ氏のリードが伝えられている。クリントン氏は日本時間２日昼ごろに勝利宣言を行った。フロリダ州のクリントン陣営から近野宏明記者がリポート。

　着々と勝利を重ねるクリントン氏は、ここフロリダ州のマイアミで熱狂する支持者を前に力強く勝利を宣言した。

　民主党・クリントン氏「私に投票をしてくれたみなさんに感謝します。この国が必要としているのは愛と優しさ。それこそが“壁”をつくるより効果的です」

　アメリカのＮＢＣテレビは、南部のジョージア州や大票田のテキサス州など、６つの州でクリントン氏が勝利確実だと伝えた。もともとの支持層である黒人やヒスパニックが多い州では強さを見せつけており、このままほとんどの州で勝利を収め、民主党の指名獲得に向け前進する可能性が大きくなりそうだ。

　クリントン氏はスピーチで、「不法移民の排除」や「イスラム教徒の入国禁止」などを掲げる共和党のトランプ氏が勢いを増している状況を意識し、「アメリカは一部の人のものではなくみんなのものだ」と強調。「アメリカの団結」を訴えた。

　なお、ここフロリダ州は実は、今回選挙が行われた場所ではなく、この後に選挙が行われる大票田。クリントン氏は本命候補としてすでに先を見てトランプ氏との対決姿勢を強めていくとみられる。