シリアなどからの移民や難民がヨーロッパに殺到している問題で、玄関口となっているギリシャは４日、難民らの送還を始め、第１陣が対岸のトルコに到着した。

　難民らの送還は、ＥＵ（＝ヨーロッパ連合）とトルコの間の合意に基づく措置。ロイター通信などによると、第１陣となるパキスタンやバングラデシュからの移民ら１３１人が、４日、ギリシャのレスボス島から対岸のトルコに到着した。

　ＥＵとトルコは先月、難民らの流入を止めるため、ギリシャに密航した全員を、一旦、トルコに送り返すことで合意。一方、ヨーロッパ側は、送り返したシリア人と同じ数のシリア難民を受け入れることになっていて、４日、トルコを出発したシリア難民１６人がドイツに到着した。

　ギリシャに到着する難民らの数は今年に入ってすでに１５万人を超えていて、ヨーロッパ側の受け入れが追い付かず、大きな社会問題となっている。