“パナマ文書”巡り、EUが課税逃れ対策案
いわゆる「パナマ文書」を巡り、タックスヘイブン(=租税回避地)での課税逃れが問題となる中、EU(=ヨーロッパ連合)の執行機関であるヨーロッパ委員会は12日、多国籍企業に対し情報公開を強化する案を議会に提出した。
対象となるのは、日本円にして年間約923億円以上の売り上げがある多国籍企業で、約6500社にのぼる。ヨーロッパ委員会の提案では、こうした企業に対し、EU域内での納税額や売上などの情報を国別に分けて公表するよう求めている。さらに、タックスヘイブンでの情報も同様に公開を義務づけることが盛り込まれた。
EU域内での課税逃れは、年間最大で8兆6000億円とされていて、情報開を強化することで透明性を確保する狙い。