「民主の村」の村長逮捕 収賄の疑い 中国
中国では異例となる住民の直接選挙で選ばれた村の村長が拘束されていた事件で、中国当局は、賄賂を受け取ったとして村長を逮捕した。
中国メディアによると、収賄の疑いで逮捕されたのは中国広東省・烏坎村の林祖恋氏。林氏は、学校のグラウンドの工事をめぐり約128万円の賄賂を受け取った疑いがもたれている。
烏坎村は、土地の強制収用をめぐって地方政府と住民が対立する中、中国では異例となる直接選挙で林氏を村のトップに選び、「民主の村」などと呼ばれ注目されていた。
林氏は先月、収賄の疑いで突然、身柄を拘束され、当局は賄賂を受け取ったことを認めたとする動画を公開していた。住民側は「自白は強要されたものだ」と抗議していて、今回、林氏が逮捕されたことで、住民側の反発がさらに強まる可能性もある。