クリントン氏勝利も…見るに堪えない討論会
アメリカ大統領選の候補者による2回目のテレビ討論会が行われた。女性蔑視発言が暴露されたトランプ氏は謝罪する一方、クリントン氏に関するスキャンダルを取り上げて反撃に転じた。今後の選挙戦に向け挽回できたのか。田口舞記者が報告する。
トランプ氏は背水の陣で臨んだが、まずは自らの発言を謝罪して始めざるを得なかった。
共和党・トランプ氏「あれはロッカー室での発言だ。恥ずかしく思っている。私は女性をとても尊敬している。許可なくキスをしたことはない」
民主党・クリントン氏「トランプ氏は大統領や最高司令官にはふさわしくない。彼は女性だけでなく、移民やイスラム教徒も攻撃している」
ただトランプ氏は謝罪するだけにとどまらず、クリントン氏の夫、ビル・クリントン元大統領の女性スキャンダルを持ち出し批判した。非難の矛先を変えて反撃する戦略を鮮明にした形だが、終了後、クリントン氏は余裕を見せた。
クリントン氏「想定通りの展開だった。(トランプ氏が)ウソばかりつくので驚いた」
CNNテレビが初回に続き、クリントン氏が勝ったと伝えたが、悪口レベルともいえる非難の応酬にアメリカメディアの中では、見るに堪えない討論会だったとの評価が大方。
共和党内で広がる支持撤回の動きを断ち切り、女性のこれ以上の支持離れを食い止められなければ、トランプ氏に勝ち目はない。そのため、元大統領の女性スキャンダルを蒸し返すというなりふり構わぬやり方で、起死回生を狙ったが、どれほどの効果があったかは不透明だといえる。
■討論会についての世論調査(CNNテレビ)
クリントン氏が勝った 57%
トランプ氏が勝った 34%