南京事件追悼式典 日本への厳しい姿勢も
旧日本軍が多くの中国人を殺害したとされる南京事件から79年となる13日、中国・南京で追悼式典が開かれた。市民からは、安倍首相がハワイの真珠湾を訪問する前に、中国を訪れ謝罪すべきだとの声も聞かれた。
2年前、国家行事に格上げされた追悼式典。去年に続いて、最高指導部は出席しなかったものの、歴史認識問題ではクギを刺した。
中国共産党・趙楽際中央政治局員「歴史を改ざんし暴行を否定し、侵略を覆そうとする行動は非難される」
また市内には、書き込みを行うスペースが設けられ、若い人たちも南京事件について、メッセージを残していた。
一方で去年までの幹部の演説では、日中関係改善の姿勢が強調されていたが、今年、そうした呼びかけはなかった。
さらに今月下旬の安倍首相の真珠湾訪問については、中国の被害者の軽視ではないかと批判的な声も聞かれた。
南京市民「日本はアメリカに追従する国だから、真珠湾に行くのでしょう」「南京も大戦の被害を受けた場所です。(安倍首相は)真珠湾に行って謝るのではなく、それより前に中国に来て謝るべきです」
今回の追悼行事では、友好関係を深めて行くという姿勢が弱まり、歴史認識をめぐって日本への厳しい姿勢が目立った印象を受けた。