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黒海での“停戦”合意を受け英メディア「戦争の終結には程遠い」「ゼレンスキー大統領はプーチン氏だけでなくトランプ氏も信用していない」

2025年3月25日 22:14
黒海での“停戦”合意を受け英メディア「戦争の終結には程遠い」「ゼレンスキー大統領はプーチン氏だけでなくトランプ氏も信用していない」
ゼレンスキー大統領のSNSより

ロシアとウクライナが、黒海で安全な航行を確保し武力を行使しないことで合意したことを受け、イギリスメディアは、25日、合意の脆弱性を指摘し、合意の遵守についての監視をめぐっても、「ゼレンスキー大統領は、プーチン大統領だけでなく、トランプ大統領も信用していない」などと報じています。

ウクライナでの停戦をめぐり、アメリカのホワイトハウスは25日、ロシアとウクライナの双方と、黒海で安全な航行を確保し武力を行使しないことで合意したと発表しました。

この合意を受けて、イギリスのBBCは、「サウジアラビアでの会談は表面的には成功した」とした一方、「当初アメリカが求めていた包括的な停戦にはまだ至っていない」とした上で、「ロシア・ウクライナ間の信頼関係があまりに希薄なため、合意後も双方が黒海をめぐり攻撃をする可能性がある」「他方の国の信用を失墜させるために自作自演を行う『偽旗作戦』のリスクもある」と報じて、合意の脆弱性を指摘しました。

その上で、「ロシアが黒海を経由した輸出を再開したがっている一方、ウクライナもロシア側の攻撃に襲われることなくオデーサなどの港から穀物の出荷を望んでいるため、リスクはあるにせよ、この合意がより広範な停戦に向けた基盤となる可能性がある」としています。

一方、スカイニュースは、「戦争の終結には程遠い」とした上で、黒海での停戦の詳細は曖昧なのに対して、ロシア側はロシアへの制裁解除が停戦の条件としているとして、「この合意での勝者はプーチン大統領だ」と報じました。

また、ウクライナ側が「合意の履行のために第三国の協力を歓迎する」としていることを受けて、「合意文の行間を読むと、ウクライナのアメリカに対する不信感が高まっていると言えるだろう」「ゼレンスキー大統領は、プーチン大統領だけでなく、トランプ大統領も信用していないのだ」などと報じています。

最終更新日:2025年3月25日 22:14
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