タイ憲法裁判所 野党・前進党の選挙公約“不敬罪改正”に違憲判断
タイの憲法裁判所は31日、革新系の野党・前進党が王室への中傷や侮辱を罰する不敬罪の改正を選挙公約に掲げたことについて、「立憲君主制を転覆させる試み」だとして、違憲とする判断を示しました。
最大野党の前進党は去年の下院総選挙で、タイでタブー視されている「不敬罪の改正」などを公約に掲げ、第一党に躍進しました。党首だったピター氏は連立政権の樹立を目指しましたが、軍に任命された保守系議員らの反発で実現しませんでした。
この選挙で、前進党が「不敬罪の改正」を公約に掲げたことについて、憲法裁判所は「立憲君主制を転覆させる試み」だとして、全会一致で違憲とする判断を示し、前進党に対して今後、「王室改革」を訴えるような活動を停止するよう命じました。
地元メディアは、前進党の解散を求める新たな請願が出される可能性があると指摘していて、実際に解党となれば支持者らの反発が予想されます。