全人代を前に北京は早くも厳戒態勢 政権批判を封じ込め
中国では、全人代(=全国人民代表大会)が5日から始まるのを前に、会場となる首都・北京は早くも厳戒態勢に入りました。
2日、北京市内では、道路にかかる多くの橋で警備が強化されていました。これは去年、中国共産党大会を前に橋の欄干に政権批判の横断幕が掲げられたため再発阻止を狙ったものです。
中国では、党大会後もゼロコロナ政策に反対するデモなど抗議活動が相次ぐ一方、当局はデモの参加者をひそかに割り出し、拘束するなど、統制を強めてきました。
さらにロイター通信によりますと、何者かがロイターの記者になりすまして、中国の民主活動家に接触をはかっていたというのです。記者になりすました人物は、通信アプリ「テレグラム」などで民主活動家にメッセージを送り、ゼロコロナに抗議するデモに関する情報を探ろうとしていたということで、当局側によるなりすましの可能性もとりざたされています。
5日からの全人代で習近平政権の3期目が本格的にスタートしますが、言論統制をして政権批判を徹底的に封じ込める姿勢は一層強まるものとみられます。